食事療法

私たちの体は食べ物・水・空気で作られています。だからこそ、食事療法は非常に大切であると考えています。

こちらのページでは、当院の食事に対する考え方をお伝えしております。

菜食主義の方も、動物性タンパク質重視の方へも対応が可能です。

もちろん、今まで全く無頓着だったという方のためにも、分かり易くご説明しています。


「シェーンハイマーの動的平衡論」

シェーンハイマーは、人体の動的平衡論を証明した化学者です。

具体的に説明すると、私たちが食べたものは瞬時に体内に取り込まれ、新たな細胞に作り替わっているという事が分かったのです。

全ての物質は、時間とともに酸化する方向に動いています。

例えば、銀製品は黒く酸化しますし、切ったリンゴは数分で切り口が茶色くなります。全て老いる方向へと動いているのです。ですが、私たち人間は、70歳80歳、時に100歳を超えるまで何年も生き続けることが出来ます。

これは、動的平衡というシステムが働いているからです。

このシステムを維持するためには、古いものをいち早く手放し、新しく良いものを取り込む必要があるのです。

つまり、単に食べ物の栄養素を取り込み、残りを排出しているだけではなく、新しく取り入れた物質から新たに細胞を作り替えているのです。

だからこそ食事が重要であり、なぜ私たちは食べ続けなければならないのか?という問いの答えなのです。


「食事療法はどれを選べばよいのか」

石塚左舷に代表される玄米菜食から、ローフードやゲルソン療法、甲田療法といった野菜中心の食事療法の一方で、MEC食やローカーボ、パレオダイエットやGAPSダイエットなどの肉食中心の食事療法など、現代では様々な食事療法にあふれています。

100%の人に合う食事療法というものはなく、一人一人それぞれに、症状や体質に合わせて選択し、アレンジする必要があります。

正直言いますと、当院のがんサバイバーの人たちは、厳しい厳格な食事療法を行っている人というのは僅かです。よく観察すると「80%位は守っている」くらいの緩さも、時によっては必要な場合があります。

アトピーなど炎症系の病気の人の場合は、期間を決めて厳密に食事療法を行い、症状の段階に合わせて食事内容を変える方が、効果の出やすさを感じています。


「まず何から始めればよいのか」

患者さんご本人はもちろんですが、同居するご家族も含めて変えて頂きたいのは、まずマイナスの思考から始めて欲しいということです。

「何を加えたら良いのか」ではななく、「何を止めれば良いのか」という視点です。

現代社会では様々な食にあふれていますが、決して体に良いものばかりではありませんし、野菜も肉も、人間のためだけに存在しているわけではないのです。

まずは「何を手放す」か。

その上で、基本調味料を本物に変えること、主食のお米を良いものにする事を、ます最初の一歩としてご説明しています。


「病気治療のための食事療法」

病気治療を目的とした食事療法は、やはりポイントを抑えなくてはなりません。

消化器系のがんの方で「そんなに厳しい食事療法は出来ないし、おいしい物をあきらめたくない。」という方がいらっしゃいます。ですが、がんの中でも特に消化器系のがんについては、やはり今までの食事がどこか合っていなかった故での結果として直結しています。

中には、「〇〇の食事療法を10年続けたが良くならなかった」という方もいます。そこまで続けて治らないのであれば、その食事は病気療法には合ってないという事なのだから、別の方法に切り替えましょうとお話ししています。

食事療法は目途として、1年を最大継続期間として一旦頑張って頂きます。

特に極端な食事療法は、症状は抑えられても体が虚弱になってしまっては意味がありませんので、必ず1年を目途にとお伝えしています。


「砂糖や甜菜糖などの甘味料の取り扱いについて」

砂糖は一番最初に離脱すべき食材かもしれません。年齢、性別、体格、病気の種類に関わらず、全ての人が摂取量をもっと減らすべきだと考えます。

また、白砂糖や黒砂糖、甜菜糖やメープルシロップ、エリスリトールや異性化糖など、全ての糖類は多くの人が控えるべきです。たまに、白砂糖の代替えとして甜菜糖や蜂蜜を使う人もいますが、代替えする時点で「砂糖依存からの脱却」が出来ていないという現実があります。

砂糖を使わなくとも美味く満足できるように、食材や調理方法を学びましょう。一番良いのは「料理名の〇〇を今日は作る」という思考パターンから、「食材の××が美味しくなる調理をしよう」という思考に変化させると、あまり余計な調味料は必要で無くなります。つまり「今日は肉じゃがを作ろう」と思うから砂糖が必要になりますが、「ジャガイモを美味しく食べよう」と考えれば単純に茹でで塩バターでも美味しいです。

出来る限り砂糖を使わない生活をしていると、逆に市販されている加工食品の殆どに砂糖が使われている事に気が付くと思います。


「日本の素晴らしい食文化」

日本には、素晴らしい発酵食品がいくつかあります。

特に私がおすすめしたい発酵食品は、「味噌、醤油、鰹節」です。

鰹節は、本枯れ節鰹節というのが伝統的発酵食品で、スーパーで安価に販売されている「花かつお」は発酵していません。ぜひ本枯れ節の素晴らしさを皆様に知って頂きたいと思っています。

「味噌、醤油、鰹節」の選び方、日常生活での取り入れ方を、患者さんの皆様にご説明しています。


「調味料を食べている」

現代の食事の殆どが、肉や野菜などを食べているというよりも、調味料を食べていると表現した方がピッタリします。

カレー、デミグラス、ケチャップ、マヨネーズにクリームソース、和食も三杯酢や甘辛煮と、全て食材よりも大量の調味料を好んで食べていると言えるのではないでしょうか。

お肉の味ってどんな味?

キュウリの味ってどんな味?

お米は味がしないなんて、言わないで下さいね。